ぼくは「恋愛工学」で失恋を証明しようと思う。 | ABYSS 〜 アビス 〜

ぼくは「恋愛工学」で失恋を証明しようと思う。

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美容室で「どんな感じにしますか?」と聞かれ、「モテそうな感じで」と答えました。
こんにちは、ハチです。黒髪短髪です。

前回からはじまった恋愛書評連載企画「ハチの本読んでラヴゲッチュ」。
この企画は、体系的に、そして理論的に「モテるとは何か」「どうすればモテるのか」を学ぶため、「恋愛」に関連した古今東西の名著やベストセラーを読み、さらにこのブログでアウトプットするというものです。

これまで私は「理論を先行させるよりもまず行動」をモットーに奔走してきましたが、この企画を通して理論的に「モテ」を理解することで、盤石の体制を築き、圧倒的なモテを手にしようと考えたのです。

さて、第一回では水野敬也氏の『LOVE理論』についてでしたが、今回は「恋愛工学」で有名な藤沢数希氏の『ぼくは愛を証明しようと思う。』についてです。ともすればナンパバイブルにもなりかねないこの本ですが、そのベースとなる考え方には「モテ」の本質が隠されていました。

書評

本について

本書は、「恋愛工学」の提唱者であり、メールマガジン「週刊金融日記」でも日本有数の購読者数をもつ藤沢数希氏が書いた恋愛小説で、2017年にはテレビドラマ化もされています。

内容は簡単にいってしまうと、「非モテの主人公ワタナベが、モテ男の永沢さんから教わるモテメソッド『恋愛工学』を駆使し、モテ男に変わっていくサクセスストーリー」です。

登場人物2人のやりとりの中で、モテるためのマインドセットやテクニックが書かれており、恋愛小説ではありますがナレッジ本のような感覚で読める一冊です。

 

「この東京の街は、僕たちのでっかいソープランドみたいなもんですね」
「ああ、無料のな」
(引用:藤沢数希『ぼくは愛を証明しようと思う。』4ページ)

というプロローグからもわかるように、この本では「モテ」の定義が「効率よく複数の女性とセックスをすること」とされています。
そして、次の方程式にある「ヒットレシオ」と「試行回数」を高めることで「モテ」を最大化できると説いています。

モテ=ヒットレシオ×試行回数

さらにこのヒットレシオを極限まで高めるためのメソッドとして、心理学をベースとした様々なテクニックが紹介されています。

非モテコミット

モテるためには「どうすればモテるのか」を知ることも重要ですが、「なぜモテないのか」を知ることも非常に重要です。

本書では、モテない理由をモテ男の永沢さんが次のように教えてくれています。

「お前みたいな欲求不満のその他大勢の男がやることといったら、非モテコミットとフレンドシップ戦略だけなんだよ」
(引用:藤沢数希『ぼくは愛を証明しようと思う。』58ページ)

非モテコミットとは、欲求不満の男がちょっと優しくしてくれた女性を簡単に好きになり、もうこの女性しかいないと思いつめて、その女性のことばかり考え、その女性に好かれようと必死にアプローチすることです。

そして、フレンドシップ戦略とは、非モテコミットした女性に対してのアプローチ方法です。まずはセックスしたいなんてことをおくびにも出さずに、親切にしたりして友達になろうとする。そして親密度を深めていき最後に告白したりして彼女になってもらう戦略のことです。

 

前回の記事で書きましたが、私が学生時代に行った一世一代の大告白がまさにこのフレンドシップ戦略であり、結果としては非常に残念なものとなりました。
今回は一旦フレンドシップ戦略のことは置いておいて、「非モテコミット」にフォーカスを当てたいと思います。

 

非モテコミットがだめな理由について、永沢さんは次のように続けています。

女はこういう男をキモいと思うか、うまく利用して搾取しようとするかのどっちかしかないんだよ
(引用:藤沢数希『ぼくは愛を証明しようと思う。』58ページ)

つまり、モテない人は女性に対して非モテコミットをしてしまい、キモいと思われたり、利用されてしまい、結果としてモテないのだと……。

ホテルミラコスタを予約している男性は、その時点でモテないということですね。非モテコミットの先には夢も魔法もありません。

彼女が言った「少し距離を置きたい」の真意

二年ほど前の話です。友人の紹介で知り合った女性と仲良くなり、お付き合いをしていたことがありました。今はもう別れてしまったのですが……。

付き合った当初はそこまで溺愛していた訳ではなく、付き合ったのもお互いに気があうし、一緒にいると楽しいから、というぐらいの理由でした。

浮気こそしませんでしたが、他の女性と食事にいくことも多々ありましたし、相手に対しても一切束縛などせずに口出しもしていないという関係性でした。

ところが一年が経った頃、彼女の転勤により遠距離恋愛が始まることになり、その頃から関係性が少しづつ変わってきました。彼女と過ごす時間が多くなり、連絡を多くとり、彼女の行動や発言を私が気にし始めたのです。

私の経験論では、ほとんど付き合っているカップルでは男女で「好きの度合い」に差があり、その差によって力関係が変わってくると考えています。

この時の私は明らかに力関係で劣勢に立っていました。そして遠距離恋愛が始まって3ヶ月が経とうとした頃、彼女から「少し距離を置きたい」と言われてしまいました。

 

あれは、今思い返すと紛れもなく「非モテコミット」であり、相手からすると「キモいやつ」になっていたのかもしれません。

 

しかし、考えてみると「非モテコミット」の状態は、彼女にとっては「愛されている」ということであり、付き合った当初の私よりも良い彼氏になっていたはずです。にも関わらず私の好き度合いとは反比例に関係性が悪くなっていったのです。

この釈然としないモヤモヤ感。

ここでもまた、モテ男の永沢さんが手を差し伸べてくれています。

グッピーに学ぶモテ理論

本書では、女性の本能的な繁殖戦略について次のように書かれています。

女が男に求めているのは、将来多数の女を獲得して繁殖に成功するモテる息子になるいい遺伝子を持った「Good Genes」の男か、子育てに協力的な「Good Dad」の男なんだ。
(引用:藤沢数希『ぼくは愛を証明しようと思う。』186ページ)

つまりモテるためには「Good Genes」か「Good Dad」である必要があるということです。

現代社会においては、「Good Dad」は結婚したい相手であり、「Good Genes」はセックスしたい相手と言えるかもしれません。

恋愛工学ではモテのゴールをセックスに置いているため、もちろん「Good Genes」を目指すストーリーになっています。

 

では女性はどのようにして「Good Genes」としての資質があるかどうかを判断するのでしょうか。本書ではその答えを、グッピーを使った実験結果から導き出しています。

 

グッピーのオスは子育てを一切しないため、モテの要素は「Good Genes」だけ。基本的にメスは、オスの身体の発色や尾ひれの長さ、模様のパターンなどにより交尾するべきかどうかを選別します。つまり、ルックスで遺伝子てきな資質を見抜こうとします。

しかし、ドガトキンという生物学者がおこなった実験では、ルックスの優劣よりも、他のメスと交尾をしているかどうか、の方がより重要な要素であることがわかったそうです。

これは、グッピーだけでなくメダカやキジ、ウズラなどでも同様の現象が確認されており、人間の恋愛にも極めて重要な示唆を与えています。

 

つまり、「他の女にモテている男がモテる」という恐ろしい事実です。人生に三度訪れるといわれている「モテ期」も、これが一時的に発生する現象なのではないでしょうか。

 

逆に、「あなたを愛しています。あなたしかいないんだ」という一途な想いや行動、つまり非モテコミットは、「Good Genes」の素質がないと思われてしまうということです。

 

彼女が私をフった理由は、非モテコミットにより、本能的に、繁殖戦略として、私とセックスをするべきではないと判断したから、かもしれません。

書評企画第一回で読んだ『LOVE理論』にも、モテない理由は「余裕がないから」と書かれていました。他の女性と遊ぶことで余裕が生まれ、それが「Good Genes」の素質になっているのかもしれません。

やっぱりモテはナンパから……

あの辛い過去を繰り返さないためにも、「Good Genes」になることは必要だと思いました。そして、「Good Genes」になるためには、つまり真のモテを手に入れるためには、自発的にモテる努力をする必要があるということだと感じました。

 

モテ=ヒットレシオ×試行回数

完膚なきまでのモテを手に入れるためには、この「ヒットレシオ」と「試行回数」を最大化させることが重要ということになります。

本書にもそのためのテクニックは書かれていますが、より多くのナレッジが惜しみなく書かれている『ザ・ゲーム』という書籍を次回の課題図書にしようと思います。

 

永沢さんも、こんなことを言っていますしね……

いいか、わたなべ。恋愛というのは運とスキルのゲームなんだよ。
(引用:藤沢数希『ぼくは愛を証明しようと思う。』64ページ)