『あなたは、なぜ、つながれないのか』を読んで、「理想のモテ」について考えてみた。 | ABYSS 〜 アビス 〜

『あなたは、なぜ、つながれないのか』を読んで、「理想のモテ」について考えてみた。

『あなたは、なぜ、つながれないのか』を読んで、「理想のモテ」について考えてみた。のアイキャッチ

どうもこんにちは、ハチです。

8月からはじまったモテについて理論的に考える連載企画「ハチの本読んでラヴゲッチュ」。今回で6回目の記事となります。

ハチの本読んでラヴゲッチュ
「理論を先行させるよりもまず行動」をモットーにこれまで生きてきた私が理論的に「モテ」について学ぶことで、より高次のモテを手に入れることができるのではないかと考え、「恋愛」に関連した古今東西の名著やベストセラーを読み、このブログでアウトプットするという連載企画。

 

これまで『LOVE理論』や『ぼくは愛を証明しようと思う。』、『ザ・ゲーム』などを読んで、どのような発言や行動をすればモテるようになるのか、ということについて考えてきました。(ぜひ、過去の記事についても読んでみてください。)

私は、モテるためにはなにか特別な話し方や口説き文句があるのだろうと思っていました。そして、前述の書籍には求めている情報が書かれていましたし、実際にそれによってうまくいったこともありました。

そして今回もまた、モテるための技術を身につけようと、高石宏輔さんの『あなたは、なぜ、つながれないのか』という本を読んだのです。

しかし、本書に書かれていることは「モテるための技術」という小手先のテクニックなどではなく、良い人間関係を築くためにどのように人と接するべきかという、より深いテーマについて書かれていました。

今回はいつもとは違い「どうすればモテるのか」ではなく、「理想のモテとはなにか」ということについて考えてみます。

もともとは零時レイさんの『究極の男磨き道 ナンパ』という本を読む予定だったのですが、これまでの課題図書がナンパに関する書籍ばかりに偏っていたので急遽変更することになりました。

世の中は虚勢の張り合いゲームなのか

2015年に出版された高石宏輔さんの『あなたは、なぜ、つながれないのか』。この本では、どうすればうまく人と接することができるのかということが、ナンパやカウンセリングなどの著者の経験談を交えて書かれています。

次の文章は本書のプロローグに書かれているものです。

人と接するということは、自分の内面を隠して、殻に閉じこもって、虚勢をどれだけ張れるかを競い合うゲームでしかないのだろうか。
(出典:高石宏輔『あなたは、なぜ、つながれないのか』プロローグ)

人が人と接するとき、どのように感じ、なにを考えているか。本書では、相手によく思われたい、相手をコントロールしたい、そんなエゴによって作られた会話が溢れる世の中にアンチテーゼを投げかけているのです。

そして本文の冒頭にはこのようなことも書かれています。

会話をして、相手とより親密になるわけでもない。ましてや、会話をきっかけに互いに自分自身をより良く変化させていくわけでもない。
そんなパターン化された会話を壊す方法はないものだろうか。
(出典:高石宏輔『あなたは、なぜ、つながれないのか』5ページ)

まさに本書では、この問題を解決する方法について書かれています。明確な答えこそ提示していませんが、そのヒントを教えてくれています。

作者は、本書を通して何度もそのヒントを伝えようとしています。

人との良い接し方を考えるときに、まず最初にすべきなのは自分自身を知り、認めることである。どのような発言や行動をとり、何に緊張して、相手にどう思われたいと考えているのか。それらを知ることができて初めて相手に意識を向けることができる、と。

これまでのモヤモヤした恋愛

これまで私は、女性に好意を持ってもらうためのさまざまな技術を学び、そして実践してきました。相手にどう思われたいか、どう思われるべきか、ということから始まり、そのための最善の発言、行動をとることを意識してきました。

本書でも、それが悪いことだといっている訳ではありません。それを自覚して行なっているのであれば、それはそれで構わないと書かれています。

しかし、私はこれまでの恋愛において、なにかモヤモヤした感情を抱いていました。上記のような方法で女性と仲良くなったとしても、何か晴れない気持ちがあり虚しさが込み上げてくるのです。

街で出会った女の子とも、いくつかのタイプに分類されるような会話のパターンを受け止めて、彼女たちが求めていることを察知して、彼女たちの期待通りに会話を進めて口説いていく。それらは僕がしなくても、周りにありふれている。
(出典:高石宏輔『あなたは、なぜ、つながれないのか』5ページ)

好意を持ってくれた女性は、自分でなくても誰でもいいのだろう、そもそも好きになってもらったのは自分ではない偽りの自分である。そんな考えが、モヤモヤした恋愛の正体だったのかもしれません。

前に読んだ『ぼくは愛を証明しようと思う。』では、モテるためにはまず手段を選ばずモテなければいけない、ということが書かれていました。しかし同書の主人公は、最終的に虚しさを感じ、新しい愛の形を探し始めます。

いまならこの主人公の気持ちが少しわかる気がします。

偽りの自分を築き上げ、偽りの行動と偽りの発言によって好意を持ってもらった女性に、自分の本当の姿を見せることができなくなり、飛び跳ねたくなるような楽しい話も、胸を切り裂かれそうになる悲しい話もできなくなります。ただ築きあげたキャラクターを演じ続けるだけ……。

次第に偽りの自分に慣れていき、好意を超えて依存になり、結果的にはお互いに疲れてきて別れてしまう。最近の私の恋愛はこんな感じでした。

どのフェーズに問題点があるのか

どうすればこのモヤモヤした恋愛から抜け出すことができるのか。これまでの恋愛のどこを直せば良いのか。

恋愛は「出会い」から始まります。出会いの形はどんなものであっても良いと思います。それが大学時代の同級生であろうと、職場の同僚であろうと、街中でのナンパであろうと。

ナンパなんて……と思う方は多いかもしれませんが、個人的には自分が所属しているコミュニティのなかだけで出会いを求めるほうがむしろ滑稽に感じてしまいます。

しかし、ナンパをすることになると、まずは会話を始めるために、足を止めて話を聞いてもらう必要があります。身長180cm超のイケメンならまだしも、普通の人がそれをするためには多少「テクニック」と呼ばれるものを駆使するほかありません。

問題はそのあとです。足を止めて会話が始まってもまだ、作り上げた偽りのキャラクターを演じてしまう。会話の内容についてもほとんど覚えておらず、相手にどう思われるかだけを考えて会話を組み立てていく。どうすれば好かれるか、どうすれば信頼を得られるかと……。

これこそが後の虚しさを生んでしまうのではないかと思います。前の記事で書いた「負の恋愛スパイラル」も、これが原因なのかもしれません。相手に好かれようとするあまり、焦り、偽り、エゴによる一時の幸せを求めてしまう。

より高次な会話へ

では良い関係を作るために、会話はどのように進めていくべきなのか。

どうすればお互いに依存せず、エゴのない関係性を築くことができるのか。

本書では次のように書かれています。

話を聞く人間は、ただ相手の世界を知ろうとする人間でしかない。
(出典:高石宏輔『あなたは、なぜ、つながれないのか』196ページ)

そもそも、「どのように会話を組み立てるべきなのか」という考えから間違っているのかもしれません。その時点で相手を誘導しようとしたり、コントロールしようとしてしまっています。

ただ一言でも、ただ一つの拒否や、あるいは頷きでさえも、他人を傷つけ、一つの考えに囚われ続けさせることがある。そして、それらはこちらのエゴや鈍さによって行われてしまう。
(出典:高石宏輔『あなたは、なぜ、つながれないのか』193ページ)

会話をすることで、意識しているか否かに関わらず、少なからずお互いに影響を与え合っています。それだけに、最新の注意を払わなければなりません。このことを知っていなければ、無意識のうちに相手を依存させてしまったり、誘導してしまったりしてしまう。

モヤモヤとした恋愛にならないために、相手を誘導したり依存させたりする会話を避けるために、まずはいつも行なっている行動パターンやフローチャートに沿った発言について把握する必要があるのではないかと思いました。その上でその発言や行動がどのような目的でなされているのかを知り、認め、改めてその目的を本当に自分が求めているのかということを自問する。後の虚しさを考慮した上で。

私はこれまで、ただモテたいと思っていました。しかし、モテればなんでもいいという訳ではないのかもしれません。

本当の自分を好きになってもらうために、嘘偽りのない素の自分で接するべきだということではありません。むしろ、何も考えずにパターン化された行動や発言を繰り返していた頃よりも高度な技術が必要とされます。

自分の中にある欲望、恐怖、去勢、緊張、嘘を知り、認めた上で、より深く高次な会話を楽しむ。それで好意を持ってもらえればいいし、そうでなければ、ただ本来の自分を好きではないというだけのこと……。

自分を偉く、強く、大きく見せたいのであれば、本当に自分が成長し理想の自分になる別の努力をするべきなのかもしれません。

それが本当の意味でのモテるということなのではないでしょうか。