ばらの花 | ABYSS 〜 アビス 〜

ばらの花

ばらの花のアイキャッチ

「ばらの花」という楽曲をご存知でしょうか。2001年にロックバンド「くるり」が発表した楽曲です。2000年代のバンドブームに青春を生きた人には忘れられない名曲です。

2004年のTBSドラマ「オレンジデイズ」のあるエピソードで、耳の不自由な女の子のために歌を絵にして伝えるシーンがあります。これで「ばらの花」を知った人も少なくないのではと思います。

「歌」を「絵」で表現するということ。また、好きな人に好きなものを伝えたいという想い。非常に美しいエピソードだったと記憶しています。

そんな「ばらの花」は、かのロックバンド「くるり」の初期の名曲です。20年近く歌われ、カバーされ、リミックスされ、愛されています。

また、トップアーティスト達にも愛される「ばらの花」は、フェスで恋人や仲間と聴きたい楽曲第一位です。たぶん。
なので、「ばらの花」は日本で一番カバーされた楽曲ということでも知られています。と思う。


こちらは嬉しくて言葉にできない小田和正さんがフェスのゲストで歌った「ばらの花」。オリジナルにはない思い切ったハーモニーを優しい声色で歌い上げています。


こちらは奥田民生さんがカバーするよりやぼったいばらの花。特徴的なピアノのリフレインがなく、ギター一本で弾き語りをしている様な男臭い仕上がりです。


こちらは矢野顕子さんのカバー。癖強いなあと思いながら聞いてみると、オリジナルの感情が何倍も膨らんで伝わってきます。いろんな「ばらの花」に出会いたいんだ!原曲至上主義よサラバ。

さて、そんな愛されてやまない「ばらの花」。2019年の暮れに発表されたこの動画で再び感動を与えることになります。

2009年に「サカナクション」が発表した「ネイティブダンサー」とのリミックス曲です。複数の楽曲を原型を残しつつ混ぜ合わせ、新しい楽曲を作り上げるマッシュアップという手法で、二つの楽曲のいいところそのままに、さらにドラマチックな楽曲になりました。

電車を舞台にすれ違う2人をテーマにしたストーリーと、「ばらの花」と「ネイティブダンサー」が持つ切なさが成す心地よいメロディーがぴったりはまっています。これだけ不安感を煽るメロディーなのに明るい未来を期待してしまうのが不思議です。

かつて三島由紀夫が書いた様に、音楽は聴いた時分の感情や感動を思い出させ、またそれも記憶の底に埋もれてしまうことをまざまざと思い知らせます。だからこそ、この一瞬の出会いと別れを描いた物語と、切ない楽曲が必然の様にマッチしているのかもしれません。

56年前の東京と今の東京の「時代を超えたマッシュアップ」を、きっと多くのアーティストが準備していることでしょう。「新しいもの」の創作でも「既存のもの」のオマージュでもなく、「既存のもの」そのままそのものを掛け合わせるスタイルがトレンドになったら面白いですね。

↓筆者が作った、Nicki Minaj – Super Bass と Bump of chicken – go のマッシュアップ↓よかったら聴いてね〜。